- ニュース

アップルの別のサプライヤーも、労働者の権利の侵害と職場の安全確保の不備に関する告発に直面している。
問題のサプライヤーは台湾のCatcher Technology社で、iPadの金属ケースやiPhoneの部品、そして他のテクノロジー企業向けの部品を製造している。今回の疑惑は、中国宿遷市の工場に関するものだ。
環境保護非営利団体グリーン・アメリカと労働者の権利団体チャイナ・レイバー・ウォッチが木曜日に発表した報告書で提起された非難の中には、従業員が長時間に渡って過酷な残業を強いられていることや、適切な防護服を着用せずに有毒化学物質を扱っているという事実などがある。
先月この工場で行われた覆面調査では、非常口が施錠されており、非常に燃えやすいアルミニウム・マグネシウム合金の粉塵や削りくずが「空気中に充満し、作業場の床に散乱していた」ことが判明した。
さらに、一部の従業員は月間最大100時間の残業をしていたにもかかわらず、中国の法律で義務付けられている社会保険料を支払っていなかったことが判明した。また、安全研修を一切実施していないにもかかわらず、従業員は安全研修修了を証明する書類に署名を求められていたと報じられている。
アップルは声明の中で、5月に宿遷工場に対して実施した最新の監査で「キャッチャーの業務において改善すべき具体的な点がいくつか見つかったため、キャッチャーと協力して是正措置計画を策定した」と述べている。
「中国労働監視団の主張を深く懸念しており、報告書を非常に真剣に受け止めています」と、キャッチャー・テクノロジーは声明で述べた。「当社はAppleのサプライヤー行動規範を遵守することを約束しており、徹底的な調査を実施します。」
一部のサプライヤーの行動をめぐって批判を浴びているにもかかわらず、ティム・クックCEO率いるAppleは、サプライチェーンにおける労働環境の改善に尽力してきました。今年初めに発表された8回目となる年次サプライヤー責任進捗報告書では、サプライチェーンで働く100万人以上の人々に「安全で倫理的な労働条件」を提供することの重要性を強調しました。
今年8月、キャッチャー・テクノロジーはiPhone製品ラインの取り組みにより、月間収益1億5,460万ドルを記録し、過去2番目に好調な月となったと報じられた。
出典:ニューヨークタイムズ