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: Ed Hardy/Cult of Mac
ゴードン・ムーアは1965年、チップ内のトランジスタ数は2年ごとに倍増すると予測しました。これは数十年にわたって真実でしたが、この傾向が今後も続くかどうかについては悲観的な見方もあります。
長年にわたりiPhoneとiPadのチップを製造してきたTSMCはこれに異議を唱える。同社はプロセッサ設計の未来に強い楽観的な見方を示している。
Appleのチップは今後も高速化と小型化を続けるだろう
TSMCのマーケティング責任者であるゴッドフリー・チェン氏は、「トランジスタをこれ以上小型化し続けることは不可能だと考えているため、ムーアの法則は終わったと考える人もいる」と投稿し、同社がプロセッサ部品のさらなる小型化に向けて取り組んでいる方法について反論している。
台湾に拠点を置くTSMCは既に7ナノメートルプロセスでA12チップを生産しており、今秋発売予定のA13ではその改良版を採用すると予想されています。TSMCは2020年初頭に5ナノメートルプロセスによるチップ量産体制を整える予定です。
そしてチェン氏は、N5プロセスをさらに改良して「世界最高のトランジスタ密度と最速のパフォーマンス」を実現するという同社の取り組みについても語った。
TSMCも斬新なデザインを採用
かつて台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニーとして知られていたTSMCも、CPUとメモリの距離を縮めるとパフォーマンスが向上することから、プロセッサとメモリをパッケージ化する先駆的な取り組みを行っています。
そして、この会社のエンジニアたちは、プロセッサを製造する全く新しい方法を模索しています。チェン氏は、「密度を大幅に向上させることで、将来的には、モノリシック3D集積回路と呼ばれる多層トランジスタを積み重ねることが可能になるでしょう。GPUの上にCPU、そしてAIエッジエンジンの上にGPU、そしてその間にメモリ層を挟むといったことも可能になるでしょう」と指摘します。
Cheng氏は「ムーアの法則は終焉していない」と題されたブログ記事でコメントしています。その中で同氏は、「TSMCには、今後もトランジスタの微細化と高密度化を進め、長年にわたる先駆的なイノベーションの時代が待ち受けていると断言できます」と約束しています。
同社のプロセッサの継続的な改良の実績は、Intel を捨てて Apple の Mac を TSMC 製のチップに切り替えるべきだという声が上がっている理由の 1 つです。