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写真:Unsplash
アップルは、サプライチェーンの一部を中国国外に移転する計画を加速させている。同社はサプライヤーに対し、インドとベトナムの組立拠点の増強を求めている。
過去1年間、中国の厳しいCOVID-19規制により、同国内のAppleの生産ラインは何度も混乱した。
アップルはインドでiPhoneの生産を増やしたいと考えている
Appleは、最大のサプライヤーであるFoxconnへの依存度を下げることも検討しています。これは、LuxshareやWistronといった他のサプライチェーンパートナーにも利益をもたらすでしょう。
ウォール・ストリート・ジャーナルの報道に よると 、TFインターナショナル・セキュリティーズのアナリスト、ミンチー・クオ氏は、アップルは長期的にiPhoneの40~45%をインドから出荷したいと考えていると述べています。現在、この数字は1桁台です。クパチーノに本社を置く同社は、ベトナムをAirPodsやApple Watchといった他のデバイスの製造拠点と見ています。
アナリストは、2022年第4四半期のiPhone出荷台数は約7,000万台から7,500万台になると予測しています。これは当初の予想より約1,000万台少ない数字です。
インドとベトナムでの生産拡大のため、Appleはサプライチェーンのパートナーと協力し、製品の設計図や試作品を最終製品へと仕上げるチームを編成する必要がある。しかし、採用の鈍化により、この業務に必要なエンジニアを配置できていない。
中国の厳しいCOVID-19対策はアップルのサプライチェーンを混乱させた
11月初旬、Appleは中国・鄭州市におけるCOVID-19対策の制限により、ホリデーシーズンのiPhone 14 Proの供給が限られると警告しました。鄭州市には、新型コロナウイルスの感染拡大により完全封鎖されたFoxconn傘下の最大のiPhone工場があります。このため、Foxconnは工場を「クローズドループシステム」で稼働させ、限定的な規模で生産を継続しました。
最終的に、賃金と劣悪な労働条件の問題が労働者による大規模な抗議活動につながり、生産に大きな影響が出ました。工場の稼働率は11月には20%と推定されていましたが、12月には30~40%に改善すると予想されています。
このため、iPhone 14 Proシリーズの需要と供給のバランスは大きく崩れています。今日注文してもクリスマスまでに届かないのもこのためです。