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写真:トーマス・ドームケ
ニューズ・コープのオーナー、ルパート・マードック率いるFox Networkは、Appleがテレビ番組を1エピソード99セントで販売するという提案に対し、ほぼ全会一致で反対しているという報道もあるが、その中で唯一抵抗を続けていると報じられている。ウォール・ストリート・ジャーナルを含む複数の有名新聞社も所有するマードックは、 CEOのスティーブ・ジョブズ氏のiPadが、苦境に立たされている紙媒体のニュース業界を救う手段になると考えているようだ。
マードック氏はフォックス・ネットワークのオーナーであるにもかかわらず、インクの血筋を受け継いでいる。彼はiPadなどのタブレット端末を重視したニュースネットワークの構築を推進している。「そのため、iPadはマードック氏が今年中にデジタル全米ニュースサービスを立ち上げるという野望の要となる」とロサンゼルス・タイムズ紙は報じている。
ニューヨーク・タイムズ紙 によると、NBCユニバーサル、CBSコーポレーション、タイム・ワーナーは、iTunes経由で99セントのテレビ番組を提供することに「頑なに反対している」。(ジョブズ氏が最大の株式を保有するディズニーは、すでにアップルの計画を承認している。)幹部は、このような計画は、iTunesで99セントの楽曲を販売することに同意して自ら足を撃ち、CD販売の終焉を告げた音楽業界の繰り返しになるだけだと懸念している。
テレビ局幹部にとって、これは決して大した金額ではない。例えばワーナー・ブラザースは、CBSシリーズ「ビッグバン★セオリー」の再放送で1エピソードあたり200万ドルの収入を得ている。NBCもまた、このような契約によって一部の加入者が親会社のケーブルテレビ会社コムキャストを解約する可能性があるため、警戒している。