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写真:ジム・メリシュー/Cult of Mac
フォックスコンは、現在アップル製品向けディスプレイを製造している日本のメーカー、シャープを買収するために6250億円(53億ドル)を提示しており、iPhone製造工程のさらなる引き継ぎを目指している。
シャープは近年、経営難に陥っており、2015年3月期には2,220億円の純損失を計上し、過去3年間で2度の銀行主導の救済措置を受けている。直近の半期決算では、中国メーカーのスマートフォン用ディスプレイ需要の減少により、252億円の営業損失を計上した。
フォックスコンは長年シャープに興味を示してきた。フォックスコンのCEO、テリー・ゴウ氏は2012年に、堺市にあるシャープのディスプレイ工場の株式38%を個人的に取得した。しかし、その後フォックスコンがシャープの株式10%を買収する契約は破談となった。
フォックスコン買収の最大の障害は、日本企業が外国企業に買収されるのを阻止するために日本当局が介入することかもしれない。
もしそうだとすれば、フォックスコンがiPhone製造のパイの拡大を試み、失敗したのは今回が初めてではない。昨年10月には、半導体メーカーのシリコンウェア・プレシジョン・インダストリーズの株式取得を申し出たが、SPILの取締役会によって却下された。
しかし、すべてが計画通りに進めば、フォックスコンはiPhone生産とさらに密接に結びつくことになるかもしれない。シャープの現オーナーシップ下では、供給を維持するためにアップルがフォックスコンの救済に協力しなければならなかったことを考えると、これはクパチーノ全体にとって良いこととなるかもしれない。
出典:WSJ