ピューリッツァー賞受賞ウェブ漫画家、著名人を揶揄したとしてApp Storeから追放
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ピューリッツァー賞受賞ウェブ漫画家、著名人を揶揄したとしてApp Storeから追放

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ピューリッツァー賞受賞ウェブ漫画家、著名人を揶揄したとしてApp Storeから追放
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政治風刺画家のマーク・フィオーレ氏は、ウェブ専業の漫画家としては初の風刺漫画部門ピューリッツァー賞を受賞した。つまり、彼には芸術的、編集的価値があるのは明らかだが、Apple の目にはそうは映らない。

ニーマン・ジャーナリズム・ラボの情報によると、フィオーレ氏は12月にiPhoneアプリ「NewsToons」を提出したが、「著名人を嘲笑している」という理由で却下されたという。

Appleが、著名で尊敬を集める風刺画家が政治家や著名人を揶揄しているという理由でアプリの申請を却下したのは今回が初めてではない。昨年11月には、Mad Magazineの寄稿者であるトム・リッチモンド氏のBobble Repsアプリを同じ理由で却下している。

リッチモンドのアプリはその後承認されたが、フィオーレの拒否のニュースが広まった今、NewsToons もすぐに App Store に登場するだろうと私は推測する。

それでも、Appleの風刺画に関する姿勢は懸念材料だ。リッチモンドのアプリが却下された際に私が書いたように、「(政治風刺画は)政治家の容姿や顔の特徴を誇張する、立派で尊敬されるアメリカの伝統だ。ニューヨーク・タイムズ紙やウォール・ストリート・ジャーナル紙は、政治漫画という形で常に風刺画を掲載している。どんなに熱心な評論家でさえ、自分の支持する政治家が風刺画化されることにもはや異議を唱えない。さらに、風刺画は言論の自由として米国法で保護されている。」

AppleはiPadの発表時に、ニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナルといった著名な政治漫画出版社に強くアピールした。FioreやRichmondのようなアプリに対するAppleのApp Storeでの姿勢は、せいぜい偽善的な二重基準と言えるだろう。

Gizmodoのブライアン・バレット氏が見事にこう表現しています。「もしAppleがiPadをメディアの未来だと本気で思っているなら、風刺的な、あるいは物議を醸すような意見でさえも、情報社会の不可欠な一部であるという事実を受け入れる必要がある。そうでなければ、未来はかなり暗いものになるだろう。」全く同感です。