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ティム・クック氏が故スティーブ・ジョブズCEOの真似をできるかという質問は、まさにアップルの共同創業者が避けたかったことだったと、元副大統領アル・ゴア氏は語る。アップルの取締役だったゴア氏によると、ジョブズCEOは幹部たちに「スティーブならどうしただろうかと聞くな」と促したという。しかし、アップルの象徴的なリーダーは「自分の声に従え」と言ったとゴア氏は回想する。
ジョブズは、アニメーション界の巨匠ウォルト・ディズニーの考え方を再現しようとしたディズニー取締役会の過ちを繰り返したくなかったようだ。ディズニーがジョブズ氏のコンピューターアニメーション会社ピクサーを買収した後、ジョブズはディズニーの筆頭株主となった。
ゴア氏によると、ジョブズ氏はむしろ、自身が去った後も協力し合い、アップルの経営を継続できる「チーム育成」を推進したという。「その経営陣の全員が、世界クラスの企業のCEOになれるだろう」とゴア氏はウォール・ストリート・ジャーナル主催のテクノロジーカンファレンス「AsiaD」で聴衆に語った。
その他の点については、ゴア氏はAT&TによるTモバイルUSAの買収提案が司法省の反対を乗り越えられるかどうかについて、ほとんど確信を持っていない。「司法省が合併に反対したような措置を取ることは滅多にないだろうと私は推測しています。この措置を覆すのは難しいでしょう。両社は再建を試みるでしょうが、他の戦略を検討し始めるのが賢明でしょう」とゴア氏は述べた。
米司法省は、ある航空会社による別の航空会社の390億ドルの買収提案は「競争を大幅に減退させる」ものであり、独占禁止法に違反すると主張している。