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写真:Kon Karampelas/Unsplash CC
ティム・クック氏がライバル企業のターゲット広告ビジネスモデルを暗に批判する一方で、アップル自身はターゲット広告を販売しているという事実を聞けば、驚く人も多いかもしれない。
そこにはもう少しニュアンスがありますが、外から見ると矛盾、あるいは偽善的にさえ見えるかもしれません。現在進行中のApple対Epicの法廷闘争で明らかになった電子メールからもわかるように、Appleの従業員もApp Storeで広告を提供すべきかどうか、そしてそれがAppleのメッセージに反するかどうかについて苦慮していました。
あるメールの中で、Apple の不正エンジニアリング アルゴリズムおよびリスク部門の責任者である Eric Friedman 氏は、次のように書いています。
開発者たちはきっと喜ぶでしょう。問題は、ティムが「ユーザーから収益を得なくても素晴らしい製品を作っている」と世間に主張していることです。広告は奇妙なことに、それと矛盾するでしょう。検索と探索の方がはるかに優れた発見ツールだと私は思います。また、人気度だけでランキング付けするのは、App Storeにとって愚かな機能です。音楽なら問題ありません(もっとも、Fuseは音楽でも偽物の嵐を巻き起こそうとしていますが)。
しかし、App Storeで私が知りたいのは、何が人気なのかだけではありません。高品質で、熱心な開発者によってしっかりと管理され、他のユーザーに(有用であるがゆえに)愛されるアプリを求めています。あるカテゴリー内で人気を得ることは望ましいことであり、私が述べた他の価値とほぼ相関しているはずです。
フリードマン氏は、アップルで15年間勤務したベテラン、デイビッド・ニューマン氏からのメールに返信していました。ニューマン氏はこう書いています。
ええ、プロモーションにお金が払えるようになれば素晴らしいですね。チャートゲームを終わらせる方法として、私たちは何度かこの案を提案してきました。もし人々が順位を上げるために「マーケティング会社」(ボットネット)にお金を払ってもいいと思っているなら、私たちも順位を上げるためにお金を払わせればいいのではないでしょうか?
でも、誰もそれを引き受けようとはしません。かなり安っぽくなるとは思いますが、少なくとも明らかに安っぽいものにはなるでしょう。
これらのメールは2015年初頭、AppleがApp Store Search Adsを最終的に導入する前年に交換されました。同社は現在、デジタル広告への投資を増強しようとしており、GoogleとFacebookが支配する広告市場で確固たる地位を確立しようとしている可能性があります。
出典: 9to5Mac