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台湾積体電路製造(TSMC)が「急ぎの注文」による業績拡大を発表した理由は、ブロードコムのおかげなのだろうか。ウォール街のアナリストの中には、アップルのサプライヤーである同社が、予想外のiPhone需要に対応するために部品を必要としていると指摘する者もいる。専門家は、少し調べてみると、景気が低迷する中でブロードコムの安定した収益が最も理にかなっていると指摘する。
AppleはBroadcomの最大の顧客であり、一部の報道によると、iPhoneメーカーであるAppleはファブレス半導体ファウンドリーの11%を占めているという。ファブレス企業である以上、TSMCのような半導体メーカーに頼るのは当然だ。しかし、現在広まっている説は、不安定な経済状況下でTSMCの顧客の中で好調なのはBroadcomだけであるというものだ。そのため、TSMCへの急ぎの注文のニュースは「目立つ」と、アナリストのリチャード・ダベンポート氏はブルームバーグに語っている。
しかし、この殺到は、多くの見出しを飾っているiPhone 5ではなく、新製品発表後の通常の売上減速にもかかわらず、15ヶ月も売れ続けているiPhone 4によるものかもしれない。「『殺到注文』は、新製品や未知の製品によるものではなく、むしろ成熟した製品群の供給能力不足を示唆している可能性が高い」とアナリストは述べている。つまり、Appleは不意を突かれたのだ。
最近、スターン・アギーのアナリスト、ショウ・ウー氏もダベンポート氏の見解に同調した。同氏は先週、投資家に対し、iPhone 4の需要は「驚くほど堅調」だと語った。iPhone 5の発表後、iPhone 4の需要は落ち込むと予想していたアップルのCFO、ピーター・オッペンハイマー氏は、前四半期決算報告でアナリストに対し、「将来の製品移行」が売上高の減少につながる可能性が高いと警告した。