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写真:ダグ・メヌエズ
スティーブ・ジョブズが世に送り出した製品のうち、失敗に終わったのはほんの一握りだった。しかし、彼がアップルから追い出されてから3年後、この技術の先見者は、自身最大の失敗作であるNeXTコンピューターを発表した。
1985年にアップルを去って以来、ジョブズ氏が初めて公の場に姿を現したビデオ映像は、アーロン・ソーキン監督の映画の研究者が1988年にサンフランシスコのデイヴィス・シンフォニー・ホールで行われたNeXTの発表会のビデオテープ2本を発見するまで、世間から忘れ去られていた。
振り返ってみると、ジョブズのマシンは最初から失敗作だったことは明らかだった。発売が1989年に延期されただけでなく、価格は6,500ドルにもなり、外付けハードドライブを追加するとさらに2,000ドルもかかった。それでもジョブズは、2時間半のイベントで持ち前の魅力を余すところなく発揮した。
NeXTを失敗作と呼ぶのは少し不公平かもしれない。結局のところ、NeXTはOS XとジョブズのApple復帰の基盤を築いたのだ。
NeXT社はこの高価なマシンをわずか5万台しか販売しなかったが、このコンピュータは偉大な成果をもたらした。ティム・バーナーズ=リーはこのコンピュータでワールド・ワイド・ウェブを設計し、Doom IIとQuakeはジョブズの未来的なコンピュータで開発された。