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画像:Ed Hardy/Cult of Mac
拡張現実アプリに関してはARKitによってAppleが先行していたが、著名なアナリストは中国企業がほぼ追いついたと考えている。
その証拠として、KGI証券のアナリスト、ミンチー・クオ氏は、大人気ゲーム「Honour of Kings」のARバージョンがiPhoneとOppoの安価なAndroidスマートフォンに同時に登場することを指摘している。
クオ氏はAppleの将来計画について、定期的に信頼できる予測を行っている。事情通は、同社に関する彼の発言に注意深く耳を傾けている。
拡張現実の重要性
アップルのCEOティム・クック氏は昨秋、拡張現実とアプリ構築のためのアップルのARKitプラットフォームの重要性について語った。
「ARは奥深いものだと考えています」と彼は語った。「今現在のARではなく、App Storeで目にするアプリではなく、ARが将来どうなるか、ARがどんな可能性を秘めているか、それが奥深いと考えています。そして、Appleはこの分野をリードする上で、非常にユニークな立場にいると考えています」
しかし、クオ氏によれば、そのリーダーシップは低下しつつあるという。
「ARKitがデビューしてから約1年経ちますが、iOSには強力なARアプリが存在しません」とクオ氏は今朝の調査ノートで指摘した。「『Honour of Kings』のAR版がiPhoneだけでなくOppoのスマートフォンでも動作することを考えると、AR分野におけるAppleの先行者優位性はOppoによって大幅に縮まったと言えるでしょう。」
AR非対応版の『Honour of Kings』は2億人以上のプレイヤーを魅了しています。(米国では『Arena of Valor 』というタイトルです。)
もしAppleが本当にライバルに差をつけていたなら、AR版はiPhone専用だったはずだ。しかし、Oppoは自社のデバイスでもゲームを動作させることに成功した。
もちろん、誰もがARゲーム界で初めて大ヒットした『Pokémon GO』を覚えているでしょう。 『Honour of Kings/Arena of Valor』が次の大ヒット作になるかどうかは誰にも分かりません。いずれにせよ、この分野におけるAppleのリーダーシップの喪失を考えると、iPhone専用ゲームにはならない可能性が高いでしょう。
さらに悪いことに、KGIのアナリストは、これがAppleのより大きな問題を示しているとも書いている。
「いくつかのケースで、アップルはソフトウェア開発においてハードウェア開発よりも遅れをとっており、これは同社のソフトウェアとハードウェアの統合というイノベーション戦略にとって悪い前兆だ」とクオ氏のメモには記されている。