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Apple製品を海外で製造し、組み立て、何千マイルも離れた場所から輸送し、親切な郵便配達員の腕に抱かれてあなたの玄関先に届けられるまでには、信じられないほど複雑で効率的なシステムが必要であることは、もうご存知でしょう。Appleの細部へのこだわりは、クパチーノ本社の外にも、海外で製品を製造する機械を含め、事業に関わるあらゆる領域にまで及んでいます。
新たなレポートによると、Appleは2014年に新たな製造技術に過去最高の105億ドルを投資することを決定した。Appleは、自社製品設計に必要な独自の機械を独占的に入手するために、競合他社を凌駕する投資を行っている。
ブルームバーグは、この支出は「新型iPhone 5cのカラフルなプラスチックを磨くための設備、MacBookのアルミニウムボディを彫刻するためのレーザー加工機やフライス加工機、そしてiPhoneとiPadのカメラレンズのテスト機器」に充てられると報じている。
ティム・クック氏はCEOに就任する前はAppleのオペレーション責任者だったが、現在はオペレーション責任者のジェフ・ウィリアムズ氏がクック氏の指導の下、サプライチェーンにおける同社の存在感を拡大し続けている。
「彼らのデザインは非常にユニークなので、それを作るには非常に特殊な製造工程が必要だ」とアナリストのムトゥラマン・ラマサミー氏はブルームバーグに語った。「アップルは潤沢な資金を持っているので、航空宇宙や防衛分野で使われる最先端の世界クラスの機械に投資できるのだ。」
明日発売されるジョナサン・アイブに関する新著の中で、Cult of Mac編集長のリアンダー・カーニーは、Appleのサプライチェーンのプロセスがアイブと彼のデザインチームによってどのように決定されているかを説明しています。Appleのインダストリアルデザイングループが提示するニーズが、Appleが製品を製造するために構築する機械を決定づけるのです。
アイブ氏と彼のチームがAppleの製造プロセスに及ぼしている影響についてリアンダー氏に尋ねたところ、サプライチェーンは「完全に彼らのニーズによって形作られている」と彼は答えた。Appleは2009年のユニボディMacBook発売を機に、カスタムツールへの多額の投資を開始し、それ以来毎年急速に支出を増やしてきた。ハイエンドのレーザードリル、CNCフライス盤、摩擦攪拌溶接装置(かつては宇宙ロケットに使用されていた)、産業用ロボットなどは特注品で、中には1台あたり100万ドルを超えるものもある。
出典:ブルームバーグ