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スティーブン・スピルバーグ監督の映画『マイノリティ・リポート』をご覧になったことがあるでしょう?トム・クルーズ演じる主人公は仮想スクリーンの前に立ち、手袋をはめて、何も触れることなくデータや記憶を操作します。さて、MITメディアラボの優秀な頭脳たちは、Appleの魔法のようなデバイスをディスプレイとして使い、特殊な手袋とアタッチメントを組み合わせて操作することで、その現実への第一歩を踏み出しました。
同グループが公開した動画では、3Dでリアルタイムにオブジェクトを描画し、それを他のユーザーと共同で操作するなど、非常に高度な技術が披露されています。さらに、 iPad上に作成した仮想空間内で研究者たちが赤と青の四角形を動かすなど、映画『マイノリティ・リポート』風の洗練されたインターフェースも備えています。
プロジェクトのウェブサイトによると、T(ether)は空間認識ディスプレイで、ユーザーがボリューメトリックデータと直感的にインタラクトできるとのことです。iPadのカメラとiPadに付属する小さな四角形が、ユーザーの頭の位置と向きをトラッキングし、仮想3D空間を操作しているようです。この種の疑似3DはARアプリで以前にも見られましたが、これほど本格的に活用された例はありませんでした。
仮想世界に入り込み、そこで作成したオブジェクトを操作できるだけでなく、ローカルまたはリモートで他のユーザーと接続し、共有3D仮想空間内で共同作業を行うこともできます。1990年代後半に登場したあのバーチャルリアリティ関連の技術が、この用途に十分なパワーを備えた市販のコンピューティングシステムであるiPadの登場によって、再び注目を集めているようです。
T(ether)プロジェクトに携わる研究者の一人、David Lakatos氏は、システムについて尋ねるメールに返信してくれました。彼は次のように述べています。「iPadは、OpenGLのC++ラッパーであるCinderライブラリでコンパイルされたアプリを実行しています。iPadのカメラは使用していません。映画業界で使用されているViconモーションキャプチャシステムを使用して、iPadの位置と向きを追跡しています。モーションキャプチャシステムが追跡しているのは、添付の長方形です。長方形上の5つの反射点を常に追跡することで、iPadの正しいポーズ(位置と向き)を再構築できます。同じシステムで手袋も追跡しています。」
下の動画を見て、驚きと感動を味わってください。そして、下のコメント欄で感想をお聞かせください。さあ、クローズアップの準備は万端です、スピルバーグさん。
http://vimeo.com/42173010