- ニュース

フォックスコンが今月初めに新規採用を凍結した理由については、様々な説が飛び交っている。当初の噂ではiPhone 5の生産が減速したとされていたが、その後の報道では、アップルが労働条件改善のための新たな措置を講じた結果、春節(旧正月)中に離職する従業員が例年より少なかったとされている。
ここに新たな説がある。フォックスコンは少なくとも部分的には中国から撤退するだろう、というものだ。
いつも眉をひそめるDigitimesの発言
フォックスコン・エレクトロニクス(鴻海精密工業)が中国で標準労働者を採用する計画がないことから、IT市場ではフォックスコンが投資の重点を中国からブラジル、インドネシア、台湾、米国などの国に移すことを検討しているという噂が広まり始めている。
中国の人件費高騰と厳しい環境保護政策は徐々にフォックスコンの収益性に影響を与えるだろうが、米国、ブラジル、インドネシアと比べると、中国は今のところコストとインフラの面で依然として優位に立っていると関係者は語った。
Digitimesでさえこれを噂と呼ぶのであれば、極めて懐疑的に扱うべきだと分かるだろう。特に、中国の「厳格な環境保護政策」を理由にフォックスコンが他国への移転を検討すると主張している点においてはなおさらだ。おそらく、中国が例えば希土類産業の監督に用いているような厳格な政策ではないだろう。一部のジャーナリストはこれを「終末的な光景」と表現している。
それでも、フォックスコンは他国、特にiPhoneやiPadを製造する工場を持つブラジルへの進出を進めている。フォックスコンが事業拡大のため、中国での新規雇用を減らし、海外での雇用を増やすという考えは、全く根拠がないわけではない。
出典:Digitimes