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写真:Nuvia
アップルを離れ、新会社を設立した半導体技術者は、同社が彼に対して起こした契約違反訴訟を進めることを裁判官が認めたため、法廷で敗訴した。
ジェラルド・ウィリアムズ3世は、カリフォルニア州法では他の会社に雇用されながら新たな事業を計画することが認められているとして、サンタクララ郡上級裁判所のマーク・ピアース判事に対し、訴訟の棄却を求めた。しかし、ピアース判事はウィリアムズに対し、同法は「雇用主の時間と資源を用いて…競争力のある事業を立ち上げる」ことを「認めていない」と述べ、請求を却下した。
ウィリアムズ氏は10年間アップルに勤務し、同社のモバイルプラットフォームの主要設計者の一人となった。iPhoneとiPad向けチップの設計を統括した。ブルームバーグの報道によると、ウィリアムズ氏は昨年アップルを退社し、データセンター向けプロセッサ開発会社Nuviaを設立した。その後、ウィリアムズ氏は元アップルの同僚をNuviaに招き入れた。
ピアース氏はまた、アップルがクパチーノを批判するテキストメッセージを確認した際にプライバシーを侵害したというウィリアムズ氏の主張を否定した。
アップルとジェラルド・ウィリアムズ3世が法廷で対決する
ブルームバーグによると、ウィリアムズ氏の弁護士であるクロード・スターン氏は、今週サンノゼで行われる公聴会で、判事の判決に異議を唱える見込みだ。スターン氏は、ウィリアムズ氏がビジネスアイデアを持っているという理由でアップルが訴訟を起こすことは認められるべきではないと述べた。また、依頼人がアップルの知的財産権を侵害したわけではないとも述べた。
それでも、アップルの訴訟を承認した判事の決定を、クパチーノの完全な勝利とみなすべきではない。ピアース氏は、アップルが同訴訟で求めた懲罰的損害賠償を却下した。ピアース氏が不誠実な行動をとったり、会社に損害を与えようとしたという証拠は見当たらないと述べた。しかし、アップルは公判前審理でウィリアムズ氏に対する請求の詳細を提示できる。