iPhone 5はHD Voiceに対応しているが、米国では利用できない

iPhone 5はHD Voiceに対応しているが、米国では利用できない

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iPhone 5はHD Voiceに対応しているが、米国では利用できない
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残念ながら、この場合、「iPhoneを探す」は役に立ちません。
残念ながら、この場合、「iPhoneを探す」は役に立ちません。

昨日の基調講演で、AppleはLTEとバッテリーの魔法に加え、「ワイドバンドオーディオ」通話のサポートを追加できたことを少しだけ触れました。一部の技術者はこれを「HD Voice」と呼んでいますが、実際には単に高音質の音声通話という意味です。

iPhone 5はHD Voiceをサポートしていますが、今のところアメリカでは使えませんし、おそらく今後も使えないでしょう。なぜでしょうか?実は、その背後には複雑な技術的詳細がいくつもあるのですが、一番シンプルな説明をします。

PCMagが解説しているように、HD Voiceは従来の音声通話システムとは異なる圧縮方式を採用しています。HD Voiceの新しい圧縮方式により、背景ノイズへの対応力が向上し、あらゆる音声の再現性が向上し、ロボットのような音声にならずに済みます。

現在、HD Voice通話を行う方法は3つあります。AT&TやT-Mobileなどの3G GSMネットワークではAMR-WBと呼ばれるコーデックを使用できますが、これらの企業は4Gネットワ​​ークの展開に忙しく、このコーデックをサポートしていません。2つ目の方法は、Sprintなどの2G CDMA 1x Advancedネットワークで新しいEVRC-NWコーデックを使用することですが、iPhone 5はこの方法をサポートしていません。

HD Voice通話を実現する3つ目の方法は、VoLTE(Voice-over-LTE)です。VoLTEによる音声通話の実現は、携帯電話の発明以来、音声通話における最大の変革と言えるでしょう。VoLTEは基本的にすべての音声通話をLTEネットワーク経由で接続するものであり、Verizonは過去にデモを実施しており、将来的には展開する予定ですが、iPhone 5はVoLTEをサポートしていません。

各キャリアが現在進めているクレイジーな変更と、iPhone 5のHD Voiceサポートの限定的な状況を考えると、HD Voiceにはまだ期待しすぎない方がいいでしょう。確かに、いつか友達のかすかなため息、ささやき声、愚痴まで、まるで隣に立っているかのようにクリアな音質で聞き取れるようになる日が来るでしょう。しかし、HD VoiceがAppleとキャリアからより一層のサポートを受けるまでは、まだ数年先の話です。

出典: PCMag